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メルマガ:201th 働いて、働いて、働いていく国、生存戦略としての選出

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【目次】

今週の一言/モノリスの活動日記


    こんにちは。門垣です。

    週末は選挙が行われ、日本初の女性総裁が誕生しました。

    【ワークライフバランスという言葉を捨てる。働いて、働いて、働いて、働いて、働いていく】と宣言しています。

    多くの人から批判されそうな発言をいきなりする高市氏ですが、日本の古き良きを守りつつも、合理的に考えて決断していく、これからの日本の方向性を象徴するようにも感じており、どうなるか楽しみです。

    解散総選挙の可能性もあると思いますが、短命政権で終わることなく、民意を取り込みながら、各国のリーダー陣と対等に渡り合う日本政権を見てみたいものです。

    一方で、個人的な意見としては、今回の選出は、自民党が解散総選挙で勝つための“生存戦略”として捉えています。

    もし小泉氏が選ばれていた場合、民意が十分に取れていないという懸念が生じたはずです。だからこそ、自民党は、参政党と似たような意見を持つ高市氏を選ぶことで、保守層を取り込み、自党の延命を図った。 この選出は、民意の反映というよりも、政権維持を最優先にした現実的な判断だったように思います。

    高市氏は“保守派”と呼ばれていますが、実際にはロックンロールの魂を持ち、パンクの精神を宿す政治家。 本来は既存の枠に収まらないタイプで、思い切りの良さと感性の鋭さが際立つ存在です。

    その意味で、これまでの政治家とは異なる感性と爆発力を持ち合わせており、度肝を抜かれるような政策に党内では多くの人が不安を抱いていると思っています。

    最終的には、しかるべきタイミングを経て、昔から政治家からも、お茶の間からも愛されている小泉政権が誕生するシナリオになるのではないかと予想しています。

    しかしながら、第141号「富裕層の公然の秘密─財団設立にハマる理由」にも書いたように、高市早苗氏の著書『国家国民を守る 黄金律 日本の経済安全保障』を見ると、彼女の政治経済に対する戦略は明確です。
    これまでのリーダーにはなかった政策実現力に期待ができ、YouTube登録者数も小泉進次郎氏の約20倍の57万人。安全保障や経済を中心としたテーマについてわかりやすく語り、思考の鋭さを見せています。

    この存在感が日本経済やマーケットにどう影響するのか、注目したいところですね。

    今年に入ってから上昇している資産クラスをドルベースで見ると、プラチナ(+64%)、金(+41%)、ビットコイン(+32%)、イーサリアム(+33%)。AI関連銘柄はドル安により意外と伸び悩み、株式市場では中国株が+41%と際立ったパフォーマンスを見せています。

    日経平均も過去最高値を更新し、円ベースで+12%前後。

    弊社の日本株アクティブ運用戦略もプラチナや金に並ぶ好調ぶりを見せており、高市氏の政策に関連する防衛や宇宙産業を組み込んでいるため、年末に向けてさらなる上昇を期待しています。

    一方で、海外のファミリーオフィスや超富裕層と話すと、資産の20〜30%を未上場企業への直接投資に振り向けているケースが多く見られます。
    PEやVCファンドを含めるとさらに割合は高くなります。

    もちろん株式、債券、コモディティ、金利・為替など伝統的な運用が基盤であるものの、彼らは日々の相場変動に左右される投資ではなく、家族や社会の哲学に沿って、長期的な視点で未上場企業を発掘し、支援するスタイルがほとんとです。

    その活動を世界中のファミリーオフィスと共有し、投資や事業のバリューアップを互いに支援し合う――そんなエコシステムがすでに確立されていると感じ、世の中はこのように動いているんだと気づかされています。

    AIや宇宙などの先端分野への投資が増える一方で、人々の価値観やライフスタイルの変化を見極め、コンシューマー市場に投資するファミリーも依然として多い。

    そうした背景もあり、先週はほぼ毎日、表参道や青山で打ち合わせをしていました。

    ファッションやレストランの激戦区であり、ブランドの入れ替わりが激しく、海外のファミリーが出資するブランドにも立ち寄りながら、日々ミーティングを重ねていました。

    日本全体では少子高齢化が進む一方、東京への人口流入とインバウンド需要は拡大を続けており、このエリアを制する者がアジア市場を制する――そう言っても過言ではないほど、文化と経済の発信地になっています。

    マクロでは政策によって、為替や株式市場が大きく動く一方で、ミクロの現場に目を向けると、政策の変更によって、日本のコンテンツへの興味が途絶えることはないと思っています。

    人間味のあるビジネス、ローカルのリアリティ、そしてそこに宿る熱量。
    この“足元の強さ”こそが、次の日本を支える原動力になると感じています。

    今週もよろしくお願いします。

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