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メルマガ: 87th 「今年上半期終了/熱海で経営合宿 必見! 富裕層の資産管理体制」

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【目次】

1.今週の一言/AI

2. モノリスの活動日記/経営合宿@熱海

3.金融コラム/ファミリーオフィスとは富裕層の運用チーム

4.経営コラム/米国ナンバー1の助言会社


1. 今週の一言/AI

こんにちは。門垣です。

最近は、テクノロジーやAIをなくしては、

企業はさらに進化できない、
と感じる経験をする日々が続いています。

そんなことから、AI(人工知能)について勉強中。

AI=人間と同じような判断・動作ができること 

の技術や事例を理解するだけでは、

イノベーションを創出することはできませんが、

知っていれば、

未来を意識して、予測することができます。

その結果、世の中の生活や価値観を変える

新しいビジネスを生み出すことができると

と思った一週間でした。

2. モノリスの活動日記/経営合宿@熱海

週末は、熱海で経営合宿。

起業してから、考えながらも、
がむしゃらに走り続け、

ノンストップで動いてきた私たちですが、

今回は、あらためて、ゆっくりと時間をとり

モノリスのパーパス
(世界、社会、環境における存在意義)

ビジョン(なりたい姿)

クレド(信条や行動指針)を考えました。

約1年半前の起業時には出てこなかった

メンバーそれぞれの想い、

お客様やパートナーからのお声やアドバイス、

これまでの経験から

まるで枯れることのないトレビの泉のように

アイデアが湧き出てきました。

そしてたどりついた境地は、

モノリスは、金融業でも、助言業でも、
コンサルティング業でもない。

ということです。

これらは、あくまでも提供する
サービスと手段です。

この先に描く未来、わたしたちの想い、
お客様やパートナーの皆様に
本当にもたらしたい価値は
何があるのか。

また、どこかでのタイミングで、

みなさまにお伝えできればと思います。

3.金融コラム/富裕層の資産が増えた上半期、ファミリーオフィス事情

Bloombergの報道によると、
世界の大富豪たちは2023年上半期だけで、
8520億(123兆円)ドルも資産を増やしました。

一方、大富豪でも、
たとえばアダニ・グループの
ゴータム・アダニ会長は
同期間で602億ドル(8.5兆円)もの資産を失ってしまったとの報道もあります。

上半期、みなさんの資産は
いかがでしたでしょうか。

本日は、世界の富裕層の運用体制の話について、

かんたんにまとめてみたいと思います。

資産管理の方法は人それぞれですが、
一流の富裕層が行っている資産管理は
大きく3つに分類できます。

1. ファミリーオフィス

1つ目は、自身のファミリーオフィスを設立するパターン。

自社のファミリーオフィスで
金融のプロフェッショナルを雇用し、
資産の保全、運用、承継、税務、法務、寄付、
慈善事業など一元的に管理をして、運営します。

コストが多くかかるため、
資産が数百億円や1千億円以上ある超富裕層が、
ファミリーオフィスを設立します。

例 富裕層と従業員数
・Bill Gates(ビル・ゲイツ)
Cascade Investment 約100人

・Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)
Bezos Expeditions 約10人

・Michael Bloomberg(マイケル・ブルームバーグ)
Willett Advisors 約30人

・Barclay family(バークレイ家)
Weybourne Group Ltdは約20人

・Eric Schmidt(エリック・シュミット)Hillspire 約50人

※雇用人数は推定

日本では、
任天堂の山内家の
ファミリーオフィスが有名です。

https://y-n10.com

「挑戦と、生きていく」をテーマに

①アイデア・技術・事業開発

②次世代への富・知見の還元

③投資活動(経営・資金支援)

を行っています。

メンバーは、山内家一族を筆頭に

最高執行責任者1人

最高投資責任者1人

最高調査責任者1人

ビジネスインキュベーション担当1人

アドバイザー2人

主要6人のメンバーで運営をしています。
ウェブサイトには、名前や経歴が掲載されているので、ぜひみてください。

2. 委託・チーム型ファミリーオフィス(助言)

2つ目は、資産をマルチファミリーオフィス(複数の富裕層の資産を管理する会社)や助言会社(Registered Investment Advisor)と共創する人々です。

イメージでいうと

マルチファミリーオフィスは、複数の家族の資産を管理しながらも、
まるで社員のように動きながら実行をする

助言会社は、顧客の利益相反にならないように、顧客側の立場にたって

金融関連のアドバイスを提供する

です。

運用はもちろんのこと、ライフプランニング、税務、リタイアメントマネジメント、慈善事業、相続計画、ビジネスサポートなど、ファミリーオフィスと同様に、幅広いサービスを提供します。

内容にもよりますが、資産数億円から検討します。

海外では、ほとんどの富裕層が、
助言会社やマルチファミリーオフィスと共創し、やりたいことを実現しています。

しかしながら、日本ではこのようなサービスを提供している会社は少ないのが現状です。

モノリスは、マルチファミリーオフィスと助言会社をミックスさせたような、
お客様側、あるいはお客様の社員のように働き、
上記のようなサービス内容を提供するモデルを構築している段階です。

3. 誰にも任せず、自分で管理/運用

3つ目は、自分で金融機関を活用し、自身で資産管理を行う人々です。

日本では、パターン1や2の文化が根付いていないため、ほとんどの人が金融機関の外部の方に任せる人が多いです。

対外なので、人間関係を気にせず、
特にやりたいことがなかったり、
金融機関に何かやってもらえれば良い
というスタンスであればいいですが、

あくまでも外部とのやりとりなので、
有益な情報が入ってこなかったり、
やりたいことを実現・共創してくれる人がいなかったり、とにかく情報格差が大きく開きます。

さて、2番目の共創型マルチファミリーオフィスや助言会社(RIA)ですが、

アメリカではダウ・ジョーンズの金融情報誌「Barron’s」が
毎年、助言会社(RIA)のランキングを
発表しています。

対象の資産管理・助言金額、
テクノロジーへの投資、従業員の多様性、
各種サービス内容などの項目を踏まえて、
ランキング付けされています。

次のコラムでは、
その中でも2018年から2022年までの5年間連続でトップを維持している
【Edelman Financial Engines】について、
紐解いていきたいと思います。

4.経営コラム/米国No1のエデルマン・ファイナンシャル・エンジンズ

エデルマン・ファイナンシャル・エンジンズ(EFE)は、

「すべての人が自分の経済状況をより良くする機会を持つべきだ」

という使命のものと、

創業者であるリック・エデルマンの
誰もが信頼できる金融アドバイザーを
もつべきであることと、

ノーベル経済学受賞者のウィリアム・F・シャープ博士のこれまでの大手の機関投資家のみが利用できていた最先端の投資モデルを個人投資家にも開放した方がよい、

という熱い思いで立ちあがった会社。

1982年にリック氏が自宅を購入すべく、
アドバイザーに相談したところ、
ローンの審査を通過しやすくするために、

嘘偽の情報を記載するように助言を受け、
アドバイザーが自身の利益を優先させる
不誠実な対応に疑問を抱き、
自分で金融助言会社を設立した背景があります。

本拠地カリフォルニアから全米38州、
145のオフィスを展開。
452人のアドバイザーが130万人のクライアントをサポートし、
運用資産はなんと2750億ドル(約40兆円)
にも及びます。

経営陣は、フィデリティインベストメント、Columbia Management Group、MSCI、バークレイズ、マッキンゼー、PWC、チャールズシュワブ、ゴールドマンサックスなどの会社や各業界で経験を積んだエキスパートたちです。

サービス部門としては、主に以下の二つ。

個人投資家向けのファイナンシャルアドバイザリー、リテール/マーケティング部門
企業向けの確定拠出型年金向けの運用商品の選択などを行うリタイアメント部門

また、サービス内容としては

-財務計画:将来の目標に向けた計画を立てるための支援。

-保険相談:生命保険や医療保険などのニーズに応じた最適な保険を見つけるお手伝い。

-退職計画:退職生活を快適に過ごすための具体的な計画立案。

-相続・遺産計画:相続税を考慮した資産配分や遺産相続のアドバイス。

-投資/運用:長期的な投資目標に合わせた運用計画の立案と実行。

-企業の職場改善ソリューション:企業の生産性向上を支援するためのソリューション。

-税務計画:税金の負担を最小限に抑えるための計画立案。

-中小企業向けビジネス支援サービス:ビジネスの成長を促進するための各種サポート。

などがあります。

EFEが、個別商品の販売手数料を
一切受けないサービスを提供していて、
利益相反を抑制しており、
預かり資産の額に応じて管理手数料を
レベル分けしています。

また、顧客との1時間の面談の中で、
運用アドバイスに関する時間は10分ほどに留め、その他は相続、子供の教育、個人の人生を左右する事項について助言する時間に充てているみたいです。

詳細に関してご興味あるかたは、
野村資本市場研究所が提供している

エデルマン・フィナンシャル・エンジンズの経営戦略のレポート(11ページ)を是非読んでみてください。
http://www.nicmr.com/nicmr/report/repo/2022/2022win08.pdf

こちらの会社は、富裕層に限らず、
あらゆる層のお客様にサービスを提供、
創業者の想いを体現し続ける素晴らしい
ビジネスモデルを築き上げています。

ファミリーオフィスと助言会社で
少しサービス内容が違いますが、

共通していることは、どちらも

利益相反にならない形で、顧客側に立って、
誠実で透明性のある情報やサービスを届けていることでしょう。

米国と日本で規制が異なりますが、
日本でもこのようなサービスが浸透したらよいと強く想います。

今週もよろしくお願いします。

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