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メルマガ: 148th 「これからはデジタルアセットの時代/アジアの影の立役者のお金の使い方」

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【目次】
1.今週の一言/デトックス
2.モノリスの活動日記/デジタルアセット

3. 富裕層の公然の秘密/影の立役者のお金の使い道


1.今週の一言/デトックス

こんにちは。門垣です。

週末は、用事があり、デジタルデトックスも含めて実家がある大阪へ。

自宅から20分前後の場所へ車を走らせていたのですが、そこには大きな建物が。何かでみたようなと思い、

気になって調べてみると話題のデータセンターでした。

こちらは米デジタルリアリティと三菱商事が50%ずつ出資する会社が運営。

デジタルリアリティは、AIデータセンターなどを保有する世界大手の不動産投資会社です。

東京に一極集中に集中しすぎないように、

西日本の経済中心地である大阪、かつ伊丹空港や中心部から40分程度の立地で、電力供給も安定しているこの地(箕面、茨木市)に投資をしているようです。

以前だと何も思わず素通りしていましたが、

最近はAIやデータセンターについて、色々調べていたので、気が付くことができました。

些細なことですが、知識や経験が増えると、

街や物の見方が変わるなぁと感じた一週間でした。

2.モノリスの活動日記/デジタルアセット

今週は、とあるシンガポールの拠点のデジタルアセット運用会社と面談。

これからはデジタル資産の時代のようです。

【過去の関連記事】デジタル証券取引所、まず2銘柄が上場、大阪の私設取引

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB2161F0R21C23A2000000

【過去の関連記事】国内初デジタル証券の取引開始、早期に1,000億円の市場へ

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-25/S6223XT0AFB400

具体的には、実物資産がデジタル上でトークン化(証券化)され、ドイツ、スイス、シンガポール等にある、

グローバルのデジタル証券取引所が繋がれ、商品が取引される世界観。

例えば、高級ワインを原資産としてトークン化された

商品を購入することで、ワインの値上がり/値下がり益を株式運用のように

享受することができるだけではなく、売却したいときは、取引所で売却することができる。

さらに、満期まで保有すれば、現物ワインが手元に届く。

そんなイメージです。

ワイン現物の投資でもリターンは享受できますが、

流動性が低く、「売りたいときに売れない」がネックになります。

今後、ワインだけではなく、スーパーカー、クラシックカー、不動産、高級時計等のあらゆる資産がデジタル化されることになりそうで、世界の富裕層が投資を始めるみたいです。

3. 富裕層の公然の秘密/影の立役者のお金の使い道

今週、台湾生まれの経営者ジョセフ・ツァイに関する話を耳にした。

彼はアリババの現会長であり、ジャック・マーの陰に隠れた影の戦略家だ。

(ウェブサイトより抜粋)

台湾で生まれ、12歳でアメリカに移住。その後、米国で税務専門の弁護士としてのキャリアをスタートさせた後、香港のプライベートエクイティに転職し、さらにECビジネスの発展を手がけた人物だ。

特に印象的だったのは、ツァイが中国に渡り、そこで起業家のジャックマー氏に出会ったこと。

彼が杭州市でみたスタートアップのアリババは、寝る間も惜しんで働き、オフィスで寝泊まりするスタッフに囲まれていた。洗面所に行ったときには、歯ブラシが10本ほど並んでいたという。

(ウェブサイトより抜粋)

地位もお金もない中で奮闘するその姿勢に多くの人がついてきており、ツァイは感動したと言う。

この経験が、彼がアリババに参画するきっかけとなった。

興味深いのは、台湾人でありながら中国での成功を追求
する彼の視点だ。

台湾人ビジネスパーソンがアメリカやカナダに移住し、最終的には中国でキャリアを築いているケースは少なくない。

これまでに、私がお会いした台湾人ビジネスパーソンの50%は、台湾→アメリカ/カナダ→中国の道を歩んでいる。 ツァイもその一人だ。

国籍はアメリカに帰化したり、台湾のままにしたり、タックスヘイブンのみに税金を支払うようなスキームにしたり様々だ。

彼は中国の地政学的リスクに敏感であり、半導体規制の影響を受けて、GPUの不足がビジネスに及ぼす影響にも対処している。 

アリババはGPUの自社開発やスタートアップへの投資を進め、中国内での生産を強化している。自分のアイデンティが台湾にあるなかで、台湾と中国が対立する状況、どのような気持ちでビジネスを推進させているのかは気になるところだ。

そんなツァイが若いビジネスパーソンに伝えたいメッセージがある。

「トップ10%に入る専門性を1〜2個持て。」データサイエンスと心理学の重要性も強調している。

さて、そんな成功者である彼の純資産は約9,900億円と公表されている。

資産管理会社の名前はブループールキャピタル。

下記、Bloombergの報道によると、

アリババ蔡会長、超富裕層ワイン投資家に仲間入り-仏ブドウ畑取得

フランスのワイン畑を購入するなど、ワイン投資にも参入している。

私も最近ワインビジネスに関与しているため、少しだけ理解できるが、ワインの世界は狭く、特にブルゴーニュのワインを直接購入するのは難しい。

ましてや、畑を購入するなんて偉業である。ボルドーは比較的オープンなコミュニティが形成されているが、ブルゴーニュは限られたコミュニティで情報がまわる世界だからだ。

また、ツァイはバスケットボールチーム、ブルックリン・ネッツとニューヨーク・リバティのオーナーでもある。

本人も学生時代にバスケットボールをプレーしていたみたいだ。一方で、あまり活躍できなかったことから、ラクロスに切り替えたとのこと。

一方で、彼の高校生の子供はバスケをプレーしており、その姿を見るのを楽しんでいるという。

最近、こんな話を聞いた。

資産が1,000億円以上ある超富裕層は、資産を増やすことを考えてない。

保全をしながらも、自分のアイデンティティや趣味、社会にどのような貢献をできるか、を軸に、【どのようにお金を使うのか】を必死に考えているとのことだ。

今週もよろしくお願いします。

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