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メルマガ: 141th 「富裕層の公然の秘密-財団設立にハマる理由/爆発的なトレンドになるのか」

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【目次】

1.今週の一言/久しぶりの読書

2. モノリスの活動内容/今週配信のレポート

3. 富裕層の公然の秘密/財団運営にハマる理由


1.今週の一言/久しぶりの読書

こんにちは。門垣です。

今週末は久々に読書。

高市早苗氏の著書である「国家国民を守る 黄金律 日本の経済安全保障」。

経済安全保障は、

「我が国の平和と安全や経済的な繁栄等の国益を経済上の措置の講じ、確保すること」であると言及されています。

今までの日本は、

有事のときでさえも、政府主導で民間企業への製品生産等を強制することができませんでしたが、22年に経済安全保証推進法が成立し、

国が日本国民や企業を守るために、様々な観点から支援できるようになっています。

例えば、特定重要物質に認定された抗菌性物質製剤、肥
料、永久磁石、工作機械、産業用ロボット、航空機部品、半導体、蓄電池、クラウドプログラム、可燃性天然ガス、鉱物(レアメタル、レアアース)、船舶部品などへは、国内で安定供給ができるように法律、制度、資金面で各団体や企業をサポートしています。

本日のメルマガのテーマは富裕層の財団や慈善事業ですが、実は、民間人一人が行った慈善事業のお陰で、日本の有事を乗り切った話があります。

週間モノリス 第4号で執筆したので、その時の内容を張り付けておきます。

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超富裕層が行き着く先の一つは、慈善事業や教育でしょう。学生時代にご縁があって、俳優の杉良太郎さんが運営するベトナムの養護施設、【バックラー孤児院】に訪問しました。杉良太郎さんはベトナムで約32年ほど、数十億円以上の私財を投じ、150人ほどを里子して、孤児院や日本語学校の支援をしています。当時、私はバイトで稼いだお金を握りしめ、筆記用具を買い、子供に配布しました。施設内では、子供がスポーツをして走り回ったり、教室で熱心に勉強するなど、非常に元気で、目をキラキラ輝かせていたことを覚えています。

一番感動したことは、教職員の方や子供達が、杉さんのことを「パパ」や「お父さん」と呼んでいたことです。私が訪問したときは、里子はいなかったのですが、それでも施設にいる子供たちはみんな杉さんのことをお父さんと思い、尊敬し、感謝して、一生懸命に今を生きていました。一方で、杉さんとお話しをさせていただいた時に、「なぜ世の中は平等じゃないのか。国や民間で同じようなことをやれば、ベトナムのような途上国にいる子供も日本にいる子供のように、より良い教育を受けることができるのではないか」と質問したところ、「人間には私利私欲があるから、富の分配は難しいんだよ」と回答を頂きました。

当時はこの言葉の意味がわかりませんでしたが、社会人になったいま、少しだけ理解できた気がします。これだけ莫大な私財を投じて、真心で人の為に生きている人には、それ以上の信用が膨れ上がります。ベトナム首相からも「ベトナム日本特別大使」として任命され、他にも数々の立場があります。

2010年には、日中関係が悪化し、中国からレアアースを輸入できなくなったときも、日本政府は真っ先に、杉さんを訪問し、ベトナムに輸出してもらうように依頼してくださいと、頭を下げていました。そして交渉が成立したとのことです。

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2.モノリスの活動日記/今週の配信レポート

今週は4本のレポートを配信。

日本株は、以前推奨した古野電気の推奨後のパフォーマンス、また今週投資チャンスを迎えたティーガイアは絶好のタイミングで発表できた。

104号 注目銘柄: ティーガイア (3738)筆頭株主である住友商事によるカーブアウトで投資妙味(7/22)

https://monolith-holdings.com/2024/07/22/featured-stocks

105号 古野電気(6814) の推奨後のパフォーマンスについて(7/22)

https://monolith-holdings.com/2024/07/22/after-that

106号 今月のビットコイン相場(7/23)

https://monolith-holdings.com/2024/07/23/bitcoin-price-in-july

107号 今月のドル円と日銀のリーク報道について(7/25)

https://monolith-holdings.com/2024/07/25/bank-of-japan-leak-report

会員専用ポータル

https://monolith-holdings.com/news

3. 富裕層の公然の秘密/財団運営

今週は、日本では珍しいフィランソロフィーアドバイザー会社を経営されている方と打ち合わせ。

主に、富裕層や慈善事業を行いたい方に向けて、
財団の設立サポート、企画、運営、活動内容の報告、その他アドバイスをされている。

富裕層界隈では、
「財団を活用した節税スキーム」なんて言われるが、

正直、日本においては、財団でできる節税スキームなんて、ほとんどない。というのが印象。

もちろん非営利事業には課税がないなどのメリットはあるが、海外と比較すると、税金面ではほとんど何もないと、思った方がいいのではないか。

しかしながら、そのような法律が適用される日本において、なぜ富裕層が財団設立を行うのか。

そこにどのような社会意義や個人のメリットを見出せるのか気になった。

下記は財務省が出している法人別の課税の取り扱い。

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/corporation/c05_1.pdf

個人富裕層の場合は、

①公益財団・社団法人

②非営利型の一般社団・財団法人

を設立するのが一般的なようだ。

実際に公表されている財団の例を挙げてみる。

【公益財団法人】

公益財団法人 孫正義育英財団

こちらは、名前の通り、ソフトバンク会長の孫正義の財団だ。未来を創る人材の支援を行うため、高い志と異能をもった若者への支援をしている。財団生を見ると、皆さんかなり優秀なようで、しっかりとした志を持っている。

【一般財団法人】

ルビ財団 松本 大木(マネックス創業者)

TOP

こちらはマネックスの創業者松本さんの財団。社会にふりがな(ルビ)を適切に増やすことで、あらゆる人が学びやすく、多文化が共生する社会づくりを目指す活動を行っているようだ。

【一般社団法人】

一般社団法人 神山まるごと奨学金基金 寺田 親弘(Sansan 創業者)

https://jp.corp-sansan.com/news/2023/0309.html

こちらは名刺管理アプリEightで有名な会社を経営するSansan創業者寺田氏の財団。

私立高等専門学校の学費無償化を目的としたプロジェクトに関与するみたいだ。

テクノロジー、デザイン、起業家精神を中心とした学習を通して、社会を切り拓く「モノをつくる力で、コトを起こす人」の育成を目指しているとのこと。

また、こちらは日本初となる奨学金スキームで運営。

寄付金を投資運用会社が運用し、その利益を奨学金等の原資にするもの。

アメリカでは、エンダウメントとも言われており、ハーバード大学やイエール大学などで導入されている。つまり、Sansanも共同で基金のお金を抽出したことになる。

余談だが、近い将来情報を発信する予定だが、

弊社にはこのような海外のエンダウメントのお金を運用していた機関投資家の中でも

一握りの人しか選ばれないファンドマネージャーも後ろに備えている。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000049229.html

今後、財団に関してのメリット・デメリットや

その他詳細については、弊社のお客様には伝えていく予定だ。

しかしながら、財団を設立する根本の理由や隠れた想いは何なのか。

個人的には、生い立ち、人生観、体験、アイデンティに通じるものがあり、その想いが、会社経営や財団等の目に見える形になると思っている。

おそらく、上記に挙げた例の財団にもそのようなストーリーがあるはずだ。

例えば、私の場合は、

世の中フラットに、すべての人がチャンスを掴んで、チャレンジできる環境にしていきたい

と思っている。なぜこのように思っているかは、個人の生い立ちからきており、ここでは割愛する。

しかしながら、一生懸命勉強をしたくても、家庭の事情で勉強できない人もたくさんいる。

見聞を広めるために、地元以外にも、日本の各地に行ったり、海外へ留学したい、と思っても、金銭的な事情やその他の理由からできない人もたくさんいる。

財団や非営利組織を考えることで、

パッションがあってもチャレンジできない人を応援していきたい。

と自分の根底にある想いも知ることができた。

財団に関しては、より詳細な情報や活用方法は、
別途お客様に発信していきたいと思う。

今週もよろしくお願いします。

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