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メルマガ: 134th 「不動産アプリ準備中/これからは少数の厳選銘柄に/全掛けするアクティブ運用の時代か」

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【目次】

1. 今週の一言/イタリア

2. モノリスの活動日記/不動産アプリ

3. 金融マーケット/ これからはアクティブ運用の時代になるか


1. 今週の一言/イタリア

こんにちは。門垣です。

先週は、会食でイタリアのワインにチャレンジしました。

「ワインといえばフランスでしょう」ということで、
フランスワインばかり飲んでいましたが、
新たなチャレンジ。

場所は、関係者に選んで頂いた、CELLAR DOOR Aoyama。

レストラン隣接のワインストアでワインを購入し、

レストランで味わうスタイルです。

将来的には、モノリスの国内外のお客様や関係者が集まって、事業や運用の話をできる会員制の場所(バー等)や、

一般的の方は入れない、フランスの超一流高級ワイナリー見学などもしてみたいなぁという会話で盛り上がっていました。

現段階では、優先順位は高くありませんが、ネタとネットワークがあるため、近い将来に実現していきます。

2.モノリスの活動日記/不動産

今週は、不動産リスト(レジデンス、オフィス、商業ビル等)が表示されたアプリを、運用のお客様を対象にローンチする予定です。

下記、スクリーンショットの上部情報ポータル、資産管理アプリに続いて、不動産アプリを入れる予定

昨今、資産ポートフォリオの一部として、

日本の不動産を入れたい、というお声が多いため、
簡易バージョンを作成。

また、元ゴールドマン田中氏、ジャック・マー氏のファンドに移籍 -関係者

にもあるように、アリババ創業者のジャックマー氏が日本に保有する会社にて、日本の不動産に1,000億円規模の資金を用いて、投資することが発表されるなど、

国内外問わず、不動産投資への注目が集まっています。

しかしながら、不動産業界は、PDFでのやりとりが主流で、数多くの物件を一度に、簡単にみられないことが課題の一つ。

そこで、まずは必要最低限の機能やデータを掲載して、ぱっと見れるようにしていきます。

尚、弊社は不動産販売や仲介会社ではないため、
不動産会社から情報を仕入れて掲載します。

皆様からのフィードバックをもらい、
随時改善していきます。

3. 金融マーケット/ これからはアクティブ運用の時代になるか

ストックピッカーが覆すウォール街の常識、少数の厳選銘柄に全掛け

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-06-04/SEK1WYDWLU6800

今回は、ニュース記事に取り上げられているように、少数銘柄に全掛けするアクティブ運用の現状について触れてみたい。

6月7日時点で、年初来の株式市場のリターンは、それぞれS&P500は12.10%、ナスダック総合指数は14.13%、日経平均は15.60%も上昇している。

これだけ市場全体が上昇する中、投資家にとっては市場全体に賭けるか、リスクも大きいがその分リターンも大きいアクティブ運用を選ぶかが大きなテーマとなっている。

そこで、1銘柄以上50銘柄以下、かつ株式を中心に運用している世界のETFを調べてみた。

その結果、全部で712本のETFが見つかった。

これらのETFの年初来のリターンの中央値は
7.2%となっている。

パフォーマンストップ5

(Bloombergデータよりモノリス集計)

1位: YieldMax NVDA Option Income ETF

投資銘柄数:9

年初来リターン: 88.97%

YieldMax NVDA Option Income ETFは、Nvidia(NVDA)の株価に連動しつつ、オプション取引で収益を狙うアメリカ設立のETF。

このETFは、NVDAの株価に間接的に連動し、カバードコール戦略を用いて収益を生み出す。カバードコールとは、保有株に対してコールオプション(特定の価格で株を売る権利)を売ることでプレミアム(オプションの価格)を得る手法。

つまり、エヌビディアの株に直接投資はしないが、その株価の動きに追随するように、オプション取引を行って、配当とは別の、一定の収入を獲得しながら、エヌビディアの株価上昇メリットを享受する戦略だ。

これにより、NVDAの株価が上がると利益が出るが、
現物投資と比較すると、その利益には限界がある。

2位: First Trust SkyBridge Crypto Industry and Digital Economy ETF
投資銘柄:32
年初来リターン:46.02%

First Trust SkyBridge Crypto Industry and Digital Economy ETFは、デジタル資産エコシステムに関わる企業に投資するアメリカ設立のETF。このファンドはデジタル資産関連の企業に重点的に投資する。仮想通貨やブロックチェーン技術に関連する企業を指し、これらの企業は仮想通貨の取引や管理、関連する技術の開発に従事している。

主な保有銘柄(32銘柄の一部):

  • マイクロストラテジー Class A Common Stock
  • コインベース・グローバル Class A
  • Galaxy Digital Holdings Ltd Ordinary
  • マラソン・デジタル・ホールディングス 3位: Pando Innovation ETF

投資銘柄19

年初来リターン:40.7%

Pando Innovation ETFは、革新的な製品やサービス
を提供する企業に投資する香港設立のETF。このファンドは、技術革新に関連する企業に投資し、長期的な成長を目指す。

主な保有銘柄(19銘柄の一部):

  • エヌビディア
  • TSMC(台湾積体電路製造)
  • アップル
  • アマゾン
  • マイクロソフト
  • マイクロストラテジー
  • スポティファイ
  • テスラ
  • クアルコム

次に、資金流出入のランキングを調査してみた。(流入順)

(出所:Bloomberg)

資金流入第二位にランクインしたのは
「GMS US Quality ETF」。

年初来で674百万ドル(約1,000億円)で流入。

米国を拠点に設立され、総合リターンを目指すETF。主に米国企業の株式に投資する戦略を持つ。

保有銘柄数は37。代表的な銘柄には、マイクロソフト、アップル、アルファベット、メタ、オラクル、ジョンソンエンドジョンソン、ユナイテッドヘルスグループ、テキサス・インスツルメンツ、KLA、ラムリサーチが名を連ねる。

GMS US Quality ETFの魅力は、アメリカのトップ企業に広く投資し、特にテクノロジーセクターの比重が高く、未来の成長を見据えたポートフォリオが特徴。投資家にとって、安定したリターンを追求するための有力な選択肢となる。

資金流入第一位に輝いたのは「FT Vest Laddered Buffer ETF」。年初来リターンは7.68%を記録。

資金流入額は、1,162 million(約1,821億円)だ。

ファースト・トラスト社(米国イリノイ州)は1991年設立以来、30年にわたり長期投資を基盤とし、株式や債券、テーマ型ETFやコモディティ関連ETFまで、多岐にわたる230本以上のETFを運用。米国で第6位の運用資産残高を誇る(2024年1月時点、ファースト・トラスト社、ブルームバーグ社調べ)。

SBI証券では、ファーストトラストの増配アチーバーズETF(RDVY)、ナスダックAI & ロボティックスETF(ROBT)など、米国ETF38銘柄を取り扱われている。

FT Vest Laddered Buffer ETFは、安定したリターンを追求しつつ、市場の下落リスクを緩和するための戦略をとる。投資家にとって、バランスの取れたリターンと保護を兼ね備えた魅力的な投資機会を提供するETF。

パフォーマンスだけで分析するのはナンセンス

また、当たり前ではあるが、ETFであってもリスクをとっているETFの方が、そこまでリスクをとっていないETFよりもリターンを生み出す可能性が高い

したがって、リスク許容度の異なるETFのパフォーマンスを比較すること自体がナンセンスかもしれない。

そこで、投資がどれだけのリスクをとって、
どれだけのリターンを得たか示す指標、シャープレシオが使用されることも多い。同じリスク値で、どれくらいのリターンを出しているか比較できるからだ。

シャープレシオは、分母にポートフォリオの標準偏差、分子はポートフォリオの平均リターンから無リスク利子率を引いた数字で求められる。

計算式は、シャープレシオ= (ポートフォリオの平均リターン – 無リスク金利(例国債等) / ポートフォリオの標準編(データがどの程度ばらついているか、つまりリスク)

つまり、シャープレシオが高いと投資効率が良く、低いと悪いという意味になる。

先ほど案内したパフォーマンストップ3のシャープレシオについて調べてみる。

YIELDMAX NVDA OPTION INC ETF = 4.07
First Trust SkyBridge Crypto Industry and Digital Economy = 3.49
Pando Innovation ETF = 3.10

だ。

例えば、S&P500に連動したETF SPDR S&P 500 ETF TRUST(SPY US Equity)は1.75である。

また日経225に連動したETF NF NIKKEI 225 ETF(1321 JPY Equity)は1.3だ。

したがって、上位3のETFは、同じリスクレベルでも、より高いリータンを提供していることがわかる。

このように、少数銘柄に全掛けするアクティブ運用は、適切な銘柄選択とタイミングが重要であり、特にプロ投資家やファンドによる戦略的な運用が求められる。

成功すれば市場全体を上回るリターンを得ることができるが、その分リスクも高いことを理解することが大切だ。

今週もよろしくお願いします。

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