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メルマガ: 94th 「債券が株式よりも良いタイミングに/米住宅金利は高水準」

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【目次】

1.今週の一言/スポーツは良いね

2.モノリスの活動日記/サービスの拡充

3.富裕層コラム/記事にコメント ゴールドマン助言、米住宅ローン金利、債券の時代、プライベートジェット

4.経営コラム/債券・株式利回り 各国の差


1. 今週の一言/スポーツはいいね

おはようございます。門垣です。

バスケのワールドカップが始まりましたね。

これまで日本は国際大会で、ヨーロッパ諸国に勝ったことがないようですが、フィンランド戦は白熱の試合で感動しました。

身長差は関係ないですね。野球、バスケ、サッカーなど、世界的なスポーツで強豪国に勝てる国になってきました。

さて、週末は少し古い本ですが、「社員をサーフィンに行かせよう パタゴニア経営の全て」を読みました。

パタゴニアは、登山用品やアウトドア用品を作っていますが、創業者は「企業は(株主や経営陣のものではなく) 地球のものである」を信念に、売上1%を環境団体に支援したり、

サーファーはあらかじめ予定を立てずに、波や風の状況をみて行く背景から、フレックス制度を導入したり、信念に基づいた文化の構築を徹底しています。

世の中が言ってるから、

ではなく、

自分達の信念を守り、貫く。

企業の存在、
なぜ会社を経営するのかを

考えさせられる本でした。

2. モノリスの活動日記/サービスラインの拡充

富裕層分野における、

日本と海外金融の大きな違いの一つは

ロンバートローンです。

ロンバートローンは、現金や有価証券を担保に、お金を借りることができ、そのお金は、定期預金、運用、その他不動産等の購入に充てることができます。

通貨も世界各国の主要通貨を借りることができます。

対象者に与信をつけてもらう、とも言えます。

国や銀行によっては、
アートやジュエリーにも担保がつきます。

日本では、不動産にしか担保がつきません。

また、上場企業のオーナーがよく行う株担は、自社の株を担保にして、お金を借りることができますが、借りれる額、通貨、用途も限定的であるため、あまり使い勝手の良いものではありません。(証券担保ローンといいます)

時価総額も大きくないと、
お金も貸してくれません。

つまり、日本は金融鎖国なのです。

世界の富裕層は
ロンバートローンを活用して、
富を担保に、
さらなる富を呼んで、
お金を増やしています。

ソフトバンクの孫さんや、
前澤さんもロンバートローンを活用しています。

基本はプライベートバンクでしかできませんが、プライベートバンクでは口座開設条件がかなり厳しいです。お金も最低USD3 millionくらいは必要です。

一方で、借りれるローンの枠はプライベートバンクに劣りますが、商業銀行系のサービスでも、3 millionを満たさなくても、同様のサービスを受けることができます。

これからは、この領域でもサービスを展開していきます。

ご興味ある方はお気軽にご返信ください。

3.富裕層コラム/記事にコメント

ゴールドマン、個人投資助言部門の売却検討-顧客層拡大路線Uターン
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-21/RZQRG4T0AFB401

米ゴールドマンが、超富裕層以外への運用助言サービス部門の売却を検討しているという。そもそもゴールドマンの超富裕層向けにサービスを提供する部門の営業担当でさえも、3年以上勤めたら、ゴールドマンとの雇用契約がなくなり、フリーランス(委託)として生きる道を提供される。その代わり、システム、商品、名刺などは使える。まさにプラットフォーマーへと転換しているのだ。ゴールドマンの強みは、投資銀行部門と運用部門のシナジーであるため、IPOを狙うメガベンチャー企業へのファイナンスの支援とCEOや幹部の資産の管理を行うセットでのサービスが強みであるため、今回の売却検討はなにもおかしいと思わない。リテール向けは、デジタルアプリや銀行サービスを提供しているため、中途半端な位置づけのサービスは極力固定費から外したいのであろう。

米住宅ローン金利、7.23%に上昇-2001年5月以来の高水準

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-24/RZWKN1T0G1KW01

遂に30年ものの住宅固定金利が7.23%。今年の5月以降は、新築戸建て販売件数も鈍化しており、今年の7月末までのデータで昨年対比で-16%に減少。

米国株は上昇し、雇用統計も改善しているため経済が良くなっているとみえるが、実体経済はそろそろ厳しい状況にきているのではないか。中間層の消費も落ちている。日本はまだまだ低金利だが、もし金利があがったらどうなるか。恐ろしい結末が予想できる。

債券の株式に対する利回りプレミアムが15年で最大-新しい債券の時代

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-24/RZVTXLT0G1KW01

世界の債券の利回りが株式の配当利回りよりも1.8%高い状況。債券ファンドに21週間連続で資金が入る一方で、株式ファンドからは22億ドル流出しているという。現在、米国債2年の金利は5.08%、10年金利は4.2%程度。一か月前は、それぞれ4.8%と3.8%だった。企業の債券は国債の利回りに企業リスクが上乗せされて利回りがはじかれるため、さらに高い。

投資家目線でいうと、シンプルに債券に出資するということは、国や企業にお金を貸すということ。つまり、潰れない、が前提だ。一方で、株式投資は、企業へ出資する。つまり、企業の成長にお金を投資することになる。25日に開催されたジャクソンホール(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)では、パウエル議長は、インフレはまだ高く、追加利上げもあり得ると示唆。投資タイミングが大切になってくる。

New US Private-Jet King Crowned After Cessna Model’s Long Reign

https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-08-25/new-us-private-jet-king-crowned-after-cessna-model-s-long-reign

ブラジルの航空機メーカーであるエンブラエルが開発した9人乗りのエンブラエルフェルム 300(小型プライベートジェット)が、アメリカで最も有名な航空機メーカーの一つであるセスナ社の小型プライベートジェットよりも、過去12ヶ月間で飛行回数が1400回多く、最も運行されているプライベートジェットと、FAA(連邦航空局)から報告があった。

燃料消費が少なく、コストが1/3であることが人気の理由の一つらしい。

今年の5月には、投資の神様ウォーレンバフェットの会社バークシャーハサウェイの子会社でビジネスジェットの所有権や持ち分を販売するNet Jetsも、エンブラエルの大型機を最大250機、総額50億ドル(約7,300億円)で購入すると発表した。

日本ではホンダjetが有名だがそこまで浸透していない。日本よりも国土が25倍広いアメリカでは、小型ジェットの人気があるのだろう。一度のってみたい。

4.経営コラム/債券・株式利回り 各国の差

前のコラムでは、債券と株式の利回りの差についてのニュースについて言及しました。

そこで、国別の差について分析してみました。債券(社債のみ 国債除外)・株式ともに、Bloombergの指数を使っています。

(Bloombergデータよりモノリス作成)

やっぱり一番はアメリカなのですね。続いて韓国です。

韓国はアメリカと同様に、2021年から政策基準金利を引き上げています。

韓国政策金利推移

(出所:Blooberg)

最近では物価高が落ち着き、金利を据え置いていますが、10年金利も21年の2%弱から、現在は4%まで上昇しています。

韓国10年金利推移

(出所:Bloomberg)

一方、債券よりも株式配当利回りの方が高いノルウェイも、2021年から政策金利を引き上げています。コロナ禍で、主要先進国で最も利上げがはやかった国です。

ノルウェイ政策金利

(出所:Bloomberg)

ノルウェイの企業の中でも、一番配当利回りが高かった企業は、世界50ヵ国に拠点をもつ窒素肥料メーカーのヤラ・インターナショナルという会社でした。

なんと、配当利回り(過去12ヶ月)が17%もあります。

22年通期の売上高は、日本円で約3.1兆円。営業利益率は16%です。

最近では、出光興産、日本郵船、住友科学とも協業し、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、アンモニアから燃料を創出する事業などを手掛けています。

一方で、窒素価格によって収益がブレる性質もあるため、業績が見通しにくいです。

国別窒素価格推移

(https://businessanalytiq.com/procurementanalytics/index/calcium-ammonium-nitrate-price/)

IBMのレポートによると、肥料のほかにも、デジタル農業のソリューションを手掛けていて、タイムリーで正確な作物収穫量を予測し、窒素や水の管理方法を提案しているようです。

該当のサービス利用する農業生産者も300万人を超え、次世代に見合った革新的なサービスを提供できるように開発を進めているようですね。

株価については、変動がありながらも、緩やかに右肩上がりに成長しています。

(出所:Bloomberg)

SDGsやESG時代において、もってこい、の会社ですね。

今週もよろしくお願いします。

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