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メルマガ: 125th 「戦友/日本レポート/中東やオーストラリアのファミリーオフィス/日米金利差からみたドル円の水準」

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【目次】
1.今週の一言/先輩

2.モノリスの活動日記/日本レポート

3.さくっと先週のマーケット/地政学リスクの再来

4.ニュースにコメント/中東の資金を活用するインドの運用会社、オーストラリアのファミリーオフィス

5.金融コラム/日米の金利差からみたドル円の水準


1. 今週の一言/先輩

こんにちは。門垣です。

週末は久々に、前職の先輩たちとゴルフへ。

今回は、アメリカンスタイルを追及した「ブリック&ウッドクラブ」。

全員前職を辞め、数年前から新しいチャレンジをしていますが、それぞれの道や業界で活躍しており、非常に刺激的な一日になりました。

みなさん、引き続き外資系企業で働いていますが、
グローバルのインフレを加味した給与や報酬パッケージが用意されており、日本企業の圧倒的な出遅れ感、採用困難になる理由も明確だなと感じました。

さて、今週からは今後のクロスボーダービジネス拡大のために、中国へ行ってきます。アジアの超富裕層達の方々会って、有益な一次情報を獲得していきたいと思います。

おもたせは、ご縁があってオーナーズカスクを購入したのですがそのシングルモルトジャパニーズウィスキー

御岳 The First Edition 2023

焼酎の富乃宝山を製造してる西酒造のウィスキーです。

2. モノリスの活動日記/日本レポート

先週のメルマガでは、今月から日本経済や株に関する個別レポートを配信することについて言及した。

初のレポートは、「我が国の防衛予算拡大と日本関連銘柄へのインプリケーション」だ。

今週も、「生成AI拡大がもたらす電力需要拡大と日本の原子力発電をめぐる動き」や金融業界動向に関連する「株式投資における機関投資家の投資行動とヘッジファンド」を配信する。

機関投資家やヘッジファンド等の、いわゆるプロ投資家が読むレベルの内容を個人富裕層用にカスタマイズしながら、価値ある情報を発信し、お客様の運用やビジネスに関する意思決定をサポートしていきたい。

3. さくっと先週のマーケット/ 地政学リスクの再来

先週は、米金利上昇、グローバルの株式市場が下落する一週間となった。

米管理経協会(ISM)の発表の製造業総合景況指数が市場に反し上昇、FOMCで議決権をもつメンバーが二人が、年3回の利下げを想定しているものの、急ぐ必要はないとの認識を示したことにより、金利が上昇し米10年金利は週初4.17%から4.40%まで跳ね上がった。

また地政学面においては、イスラエルのネタニヤフ首相がイランと戦うことを表明したことを受け、リスクオフへの動きが強まり、株価が下落。日本株式市場においても、地政学リスクや日銀の企業短期経済観測調査によって業況判断が悪化したことを受けて、日経平均株価指数は-3.41%下落した。精密機器や金融業界が最も下落した。

(Bloombergデータよりモノリス作成)

4.ニュースにコメント/中東の資金を活用するインドの運用会社、欧州のファミリーオフィス

PAG支援のインド資産運用会社、中東のファミリーオフィスから4億ドルの調達を検討(英語)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-04-04/pag-backed-indian-asset-manager-nuvama-eyes-mideast-for-400-million-fundraising

Nuvama Groupがインド西部クジャラート国際金融テックシティに2つのファンドを登録して、ローンチするとの報道。1つは、479 million(約726億円)のファンドで、インドでIPOを目指す未上場企業に投資をするファンドだ。少なくとも300 millionは中東のファミリーオフィスや個人富裕層から資金を集める。

もう1つは、インドの上場株式に投資するロングショート(割安株を購入、割高の株を売り建てる戦略)のファンドで、こちらは$100 million規模。東南アジアや中東にはインド人コミュニティが広がっていることから、親近感を持つ人が増えている。彼らのポートフォリオの5%~8%はインドに割り当てられることがあるため、ここのシェアを狙う目的だ。昨今は、アジア経済の台頭により、世界各地からの富が集まっている。我々も日本の窓口としてビジネスを展開させていきたい。

クイーンズランドのファミリーオフィス、15%の高収益を達成(英語)
https://www.afr.com/wealth/investing/inside-the-queensland-family-office-making-15-per-cent-20240314-p5fcd6

オーストラリアブリスベンに拠点を構えるAlvia Asset Partnersについての報道。オーストラリアの富裕層ファミリー50家族の資産、合計$500 million(750億円)を運用するマルチファミリーオフィスだ。鉱業、農業、工業、不動産セクターで財を成した家族が多いという。

オーストラリアには、約350のファミリーオフィス、$515~$695 billion(78~105兆円)の資産が管理されているという。Alvia Assetのファンドのパフォーマンスは、2020年の設立以来手数料控除後で年率15%のリターンを上げており、Morningstart Australia Aggresive Target Allocationのベンチマークと比較しているファンドの中で、トップ2%の成績を抑えめている。

運用スタイルは、長期的に株価が上昇するグローバルの優良株、また20%程度はプライベート投資(未上場企業等)、その他は金や現金等でリスクヘッジを行っているという。基本の顧問料は資産に対して0.7%+成功報酬だ。海外ではファミリーオフィススタイルや顧問料に馴染みがあるが、日本では証券口座やファンドから差し引かれている手数料部分には何とも思わないが、同じ金額を顧問料として支払う文化には慣れていない。弊社は、まさにこのグローバル基準のサービスを構築していきたい。

5.金融コラム/日米の金利差からみたドル円の水準

最近は、とてつもないスピードで円安が進んでいる。

ニュースをみていても、金利差以上の円安が進んでいるとの報道もたくさんでている。

そこで、本日は金利差からみたドル円を計算してみる。

まずは米国金利2年から日本金利2年を差し引いた値とドル円を回帰分析。

条件は過去2年間の日次の散布図から計算。

Y(ドル円)= 8.105 * 金利差 + 106.006 という計算式になった。

(出所:Bloomberg)

つまり、過去のデータから計算すると、金利差が1%開くと、8.105円だけ円安に動く、という意味になる。

次に日米の金利差の数値を確認する。

チャートで確認できるように、コロナ以降に金利差が大きく乖離している。

金利差チャート

(出所:Bloomberg)

直近の金利差は4.4573であるため、先ほどの計算式に当てはめると結果は142円。

これを書いてる時点で為替は151.40であるため、9.2672円も乖離していることになる。

ドル円チャート

(出所:Bloomberg)

この理由については、
またお客様向けに別途解説していきたいと思う。

今週もよろしくお願いします。

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