メルマガ 115th 「監査法人別の株価パフォーマンス /ゼレンスキーの収入 富裕層はヘリ好きか」
【目次】
1.今週の一言/つながり
2. モノリスの活動日記/FRB利下げ BOJ 利上げ
3.さくっと先週のマーケット/ゼレンスキーの収入、富裕層はヘリ好きか
4.金融コラム/太陽有限責任処分 監査法人別の株価パフォーマンス
1. 今週の一言/つながり
こんにちは。門垣です。
週末は東京クラシックからの、知人の誕生日会へ。
ゴルフは運動目的で誘われたときのみやっているのですが、なかなか上達しません。毎回上手くなりたいという思いは強くなっているのですが。
そのままゴルフのプレーをしていた知人の誕生日会。
10人規模だったのですが、
誕生日の人が、
「全員去年知り合ったばかりなのに、大人(おじさん)になった今でも子供のように盛大お祝いしてもらって、人の繋がりは本当に嬉しい」と言ってるのが印象的でした。
人間は仕事の損得だけでない、
人とのご縁で心が満たされるんだなぁとあらためて
感じた1週間でした。
2. さくっと先週のマーケット/ FRB利下げ BOJ利上げ
アメリカでは、FRBが利下げを望む投資家に対して「まだ時期尚早」とのスタンスを維持している。インフレ率が予想よりも速く低下した場合、2024年前半に利下げを実施する意向を示しているが、現時点での利下げ計画の示唆はない。しかしながら、投資家の50%は3月の会合で利下げが発表されると見込んでいる。
日本では、日銀の植田和男総裁が、賃金と物価の好循環が強まり、物価上昇率が2%の目標に向かって徐々に上昇していると述べた。春闘を控え、労働組合から昨年を上回る賃上げ要求が出されており、大企業も賃上げに前向きな姿勢を見せている。また、大規模緩和策を継続する方針を決定し、目標達成が見込まれる場合は、マイナス金利を含む金融緩和策の継続の是非を検討する可能性がある。三菱UFJモルガンスタンレー証券の六車チーフストラテジストは、マイナス金利解除へ一歩前進したと指摘している。今週1日には米FOMCの政策金利発表を控えていることから、市場の変動が大きくなるだろう。

(Bloombergよりモノリス作成)
3.富裕層の公然の秘密/ゼレンスキーの収入
ウクライナゼレンスキー大統領が収入額を発表
https://www.president.gov.ua/news/prezident-ukrayini-oprilyudniv-deklaraciyi-pro-dohodi-ta-vit-88577
政府の透明性を高める取り組みの一環として、ロシアとの戦争勃発以来、
はじめて個人所得を公表。2021年は、給与、銀行利息、不動産の賃貸収入の合計で、約2,153万円だった。2020年が約4701万円だったので、半分以上減少していることになる。2022年は、ロシアとの戦争により家賃収入が止まり、1,455万円となった。一国の大統領で、戦争に立ち向かっている人の年収がたったの1,455万なんて信じられない。ちなみに岸田総理は4,000万円と言われている。
国が正義を貫くためには、やはり政治家は私利私欲が比較的小さい、すでに資産がある人がやった方がいいだろう。
栃木県の高額ツアー400万円の応募がゼロ、ヘリコプター送迎失敗
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC245FC0U4A120C2000000
2023年10月中旬から販売している県企画の富裕層向け奥日光ツアーの応募者がまだないことを明らかにした。一部内容を変更(290万円へ改定)して現在も販売を続けているが「(発売までの)調整に時間がかかり、ツアーの見どころである奥日光の紅葉時期まで販売期間を確保できなかった」と話した。
最近に限った話ではないが、富裕層の間では、ヘリコプターでの移動が話題になっている。実際に、お客様や富裕層と話していても、移動手段の話題になることも少なくない。しかしながら、なぜこの栃木県の計画に応募がなかったのか。
それは、富裕層は時間短縮や利便性のためにヘリを使いたい人が多いだけであって、ヘリがあるから旅行したいと思うのではなく、旅行したい行き先があってヘリを選ぶのだ。奥日光に興味がなければ、資産がどれだけあっても、400万円のプランには申し込まない。例えば、先日聞いた話だが、鈴鹿サーキットにF1を見に行くとなると、道が混雑し、渋滞に巻き込まれてしまい、時間がかかってしまう。これを回避するための手段としてヘリを使うのだ。
4.金融コラム/監査法人別の株価パフォーマンス
昨年末、金融庁が、準大手の太陽監査法人に対して、
契約の新規締結を3カ月停止する、とのニュースが発表しました。
財務諸表で多くの嘘偽記載をしていたディーディーエスの監査で、
初歩的な間違いにも関わらず、注意を怠り、嘘偽の記載がないと指摘しています。
(売上の過大計上及び貸倒引当金繰入額の過少計上)
ディーディーエスも上場廃止となっています。

大手の監査法人が対応していたとしても、
結局、実務を行っているのは人。
担当した公認会計士2人も業務停止6カ月になっています。
大手だから安心、と思えない時代になってきました。
上場企業の監査法人は、BIG4と言われる監査法人(PWC、Deloitte、KPMG、EY)や
太陽監査法人でほぼ占めています。
そこで、本日は監査法人別の株価のパフォーマンスを調べてみました。

(Bloombergデータよりモノリス集計)
一番パフォーマンスが良かったのは、PWCです。
母数が一番少ないこともありますが、
比較的トヨタ自動車等の大型株が多く、時価総額の平均は7,000億円になります。
一方で、太陽監査法人が担当している会社の
平均時価総額は約400億円であることから、
個別の要因も大きく、ものすごくパフォーマンスが良い企業があれば、
そうでない企業のブレ幅が大きいです。
どの企業も優秀な人材の獲得に励んでいますが、
最近は独立する人も多く、人手不足に悩まされているようです。
そのせいもあってか、今後はAIで監査していくなど
デジタルへの投資が多くなっていくことでしょう。
むしろ、その方が、
より正確に監査できるかもしれません。
今週も宜しくお願いします。