メルマガ: 114th 「日本にゾンビ企業が繁殖中/韓国アーティスト/金融市場はリスクオンへ」
【目次】
1.今週の一言/メルマガ
2. モノリスの活動日記/アジアから世界へ
3.さくっと先週のマーケット/世界金融市場はリスクオンへ
4.金融コラム/日本のゾンビ企業繁殖中、円金利が上昇すると大丈夫なのか
1. 今週の一言/メルマガ
こんにちは。門垣です。
週末は、運動でリフレッシュ。
運動後に、このメルマガを執筆しているのですが、
なぜ毎週書いているんだろう、とふと考えました。
書き続けて、2.1年経ちましたが、得たことは何か。
わかりません。
色々ネットで検索していると、
サイバーエージェント藤田さんのブログ
時間が足りなくない 2013年6月13日
https://ameblo.jp/shibuya/entry-11551629770.html?frm=theme
に遭遇。
「なんでそんな努力してまでブログ書く
んだよ、と思うかも知れませんが、
努力や集中力が必要で苦しい分、
その一連の作業を通じて得られる情報や思考の整理、自分の言葉に
することでの血肉化は非常に大きいです。
だから、一日一日を流されるように
過ごしている人とは毎日少しづつ差が開くと感じます。忙しい日々というのは、貴重な日々だから、無駄にしないためにも、
ブログでなくても、振り返る時間がなんらか必要だとおもいます。」
確かに、と思いました。
サラリーマン時代にも、お客様向けに毎日小説メルマガを2年間書いていたのですが、いざやめると、なんか物足りなくなって、思考が整理できなくなって。
そういえば
石井と出会ったのもメルマガがきっかけであることも思い出しました。
書いているときは時間もかかりますが、
書かなくなると気持ちわるいですし、
読者のみなさまに毎週1つでも
有益な情報をお届けしたいとおもい、
これからも頑張ろう~と思った一週間でした。
2. モノリスの活動日記/アジアから世界へ
今週はアート会社との打合せ。
最近はスポーツだけではなく、
アーティスト分野においても、
アジアから世界へ進出しているみたいです。
特に、韓国はKPOPを筆頭に、
映画もドラマも世界展開がうまい。
アートの世界でも、
草間弥生の黎明期から作品を取り扱い、日本よりもはやく世界展開させた韓国の有名ギャラリーが新たにプロデュースした韓国アーティストが、世界的に有名なパリのOpera Galleryに所属したようです。
作家は Lee Giseong(イギソン)
1959 年韓国生まれの作家ですが、
彼の【Kalpa】シリーズは、「宇宙が始まり、進行し、破壊され、無になる周期」を意味しているみたいで、独自に鉄粉を混ぜ、赤褐色の絵具を使用しているとのこと。
https://www.instagram.com/leegiseong?igsh=bWwxNjhoY2tpd2ph

日本でも作品が取り扱われているので、
ご興味がある方はぜひおっしゃってください。
3. さくっと先週のマーケット/ 世界金融はリスクオン市場へ
アメリカでは24年米大統領選の共和党候補者選びのアイオワ州で開催された初戦にて、トランプ氏が2位のデザインティス氏に大差をつけて勝利。米国株式市場は1%近く上昇し、ダウやS&P指数は史上最高値を更新。債券市場では、利下げ開始の期待の後退により、利回りが上昇した。日本市場においては、円安やインフレ期待により株が上昇し続けている日本株に対し、過熱感があるとみられている。今後、円金利が上昇することを踏まえると円高にぶれることから、機関投資家は日本株を減らすポジションを調整してくるだろう。

4.金融コラム/日本のゾンビ企業繁殖中、円金利が上昇すると大丈夫なのか
日本にゾンビ企業が繁殖してきました。
ゾンビ企業とはICR(Interest Coverage Ratio)が
3年連続マイナスの会社。
式でいうと、
ICR= 利払い前・税引き前利益/支払利息 です。
つまり、稼いでいる利益よりも、支払利息の方が多い企業のことです。
下のチャートは、ゾンビ企業数の推移ですが、
コロナ以降、急激に増えていることがわかります。
現時点では223社ありますが、
そのうちの23%は小売やレストランなどの店舗ビジネスを行っている会社です。
経営難に陥り、資金調達をしてビジネスを維持したが、
売上がなかなか戻っていないのでしょう。

(出所:Bloomberg)
インバウンドは回復していますが、
コロナ以降生活習慣に見直しが入り、
外食よりも、健康的でコスパが良い自宅での
ディナーを楽しむ人も増えています。
そのような背景もあってか、
店舗ビジネスの中でも、
とくに飲食店は競争も激しく、
苦戦を強いられています。
次に、223社を時価総額順に並べてみました。
下表は、トップ10社です。

(出所:Bloombergデータよりモノリス作成)
1位は楽天です。
直近通期の利益(EBIT)は、-3,363億円でした。
一方で支払利息の合計は約306億円です。
昨年通期で約-4900億円のモバイル事業による赤字が大きな影響を与えています。
また、SBI証券が株式売買手数料を無料化したことにより、追随せざる得ない状況から、証券ビジネスの利益減額が予想されています。
また、楽天の社債も今年と来年2025年には、約4,000億円近くの償還をむかえることから、さらに緊迫した財務状況になりそうです。
年度別債務償還残高

(出所:Bloomberg)
今後、日本で金利が上昇すると、
これらのゾンビ企業はどうなるのか。
上場企業だけではなく、
一昨年の6,500社くらい倒産した未上場企業も、
苦しい時期を過ごすことになるでしょう。
今週も宜しくお願いします。