メルマガ: 68th 「富裕層の資産戦略と日本企業のネットキャッシュの実態」
【目次】
1.今週の一言/久しぶりに
2.モノリスの活動日記/マネーコンパス資産運用助言サービスの資料
3 .富裕層の公然の秘密/ゴールドマンが富裕層に米ストライプの資金調達を
4. 金融コラム/ ネットキャッシュが時価総額よりも大きい日本企業
1. 今週の一言/久しぶりに
こんにちは。門垣です。
久しぶりに美味しいお肉を食べに行きました。理由あって、最近は外食に行くことや、お肉を食べることができなかったので、いつもより喜びは倍に。
お店は、麻布十番にお店を構える肉割烹「岡田前」。かつて国内外に65店舗、年商80億円弱の飲食グループを率いていた岡田氏のお店です。
海外の牛であれば、硬直期間が4週間くらいあるみたいですが、岡田前が仕入れている国産和牛の場合、その日に食べることができて、ほとんどが刺身でした。


オーナーが直接カウンター越しに料理をして、エンターテインをしてくれるのですが、そのおもてなし精神がお客様の心を打っています。
やはり、どのようなビジネスも、遊び心やおもてなし精神が大事なと思った一週間でした。
2. モノリスの活動日記/マネーコンパス資産運用助言サービスの資料
資産運用助言サービスを手掛けるマネーコンパス社のサービス資料を刷新しました。
助言サービスとは、どれくらいのパフォーマンスがでるのか、どのような金融機関と連携するのか、
サービス料金等が含まれています。
ご興味ある方は、下記よりダウンロードしてみてください。↓
3.富裕層の公然の秘密/ ゴールドマンが富裕層に米ストライプの資金調達を
Bloombergの記事によると、米ゴールドマンサックスが、富裕層の顧客にオンライン決済サービスを手掛ける米ストライプの資金調達に参加する機会を提供しているとの報道がありました。資金調達額は40億ドル(約5,400億円)です。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-24/RQJLH4DWLU6801
私の後輩が、SFの米ゴールドマンサックスのウェルスマネジメント部門に勤めているのですが、この情報は極秘だったみたいなのですが、ふとしたところから流出してしまい、情報源がすぐに消滅されたみたいですが、そのわずかの間に、Bloombergの記者から事実確認の連絡が入ってニュースになってみたいです。
さて、ストライプは未上場でデカコーンと言われる会社、(評価額10兆円程度まで評価されているアメリカの企業)、創業者はパトリック・コリソン(34歳)とジョン・コリソン(32歳)の兄弟です。2021年には、世界50ヵ国で、合計6,400億ドル(約87兆円)の決済を処理し、大半の収入が処理金額の手数料2-3%からなり、約120億ドル近くまで達していると言われています。
ちなみに、コリソン兄弟は、数十年前に、わずか9桁のコードで、ウェブサイトでのクレジットカードによる簡易決済を完成させたことから、シリコンバレーでも有名です。コリソン兄弟の両親は、エンジニアの教育を受けていたみたいですが、その背景から幼い頃から家でコーディングを学んでいたようです。

今回、注目したいポイントとしては、米ゴールドマンサックスの富裕層ウェルスマネジメント部門が資金調達を支援している点です。
特にベンチャー企業が多いサンフランシスコ・シリコンバレーエリアでは、ウェルスマネジメント部門と投資銀行部門が連携を深めて、上場前のベンチャー企業に歩み寄り、資本政策や資金調達のお手伝いをして、上場後に運用スキームを構築する戦略が主流みたいです。
日本と比較して、巨大ベンチャー企業が数多くありますので、競争も激しく、サービス内容も洗練させないと、ゴールドマンでさえ、なかなか契約することが難しいみたいです。
この点、モノリスもまさに同じようなサービスを手掛けており、国は違えど、時流は一緒なんだと感じました。
弊社は銀行免許をもっていないので、ゴールドマンのようにダイナミックなファンディング支援はできませんが、上場前の資本政策立案と実行、資金調達の投資家探し、さらに上場後の資産運用まで一気通貫で行えます。
ちなみに、モノリスと連携している海外のプライベートバンクは、コスト面でいうと圧倒的にゴールドマンよりも良いです。
このサービスのスペシャリストもパートナーとして参画していますので、後日このメルマガでもご紹介します。
4. 金融コラム/ネットキャッシュが時価総額よりも大きい日本企業
先日、シチズン時計が、発行済み株式総数の25.61%にあたる7,500万株(400億円)を上限に、自社株買いを実施すると発表しました。
この報道を受けて、シチズンの株価は30%以上も上昇し、長年低水準で1倍を割れていたPBRも1倍を超えました。

(出所:Bloomberg 上段:株価 下段PBR)
シチズン時計はネットキャッシュ(現金及び現金同等物 – 有利子負債)がプラス、かつPBRが1倍割れでありましたが、同様の銘柄を検索してみました。
日本に上場企業している企業の中で、58社ありました。(2/23日時点)
下図は、ネットキャッシュ/時価総額の倍率で並べています。一番上の東洋エンジニアリングは、ネットキャッシュが700億円もあるのに対して、時価総額はわずか220億円、ネットキャッシュ/時価総額の倍率が3倍にもなっています。

(出所:Bloombergデータよりモノリス作成 データ2/23時点)
2番手のKG情報は、2004年に上場した、岡山県で情報誌や求人サイト、人材紹介を行っている会社です。債務はゼロ、ネットキャッシュは55億円ほどですが、時価総額は26億円、PBRは0.45倍です。 社長の益田氏の資産管理会社が45%の株を保有しています。
自社の採用目的以外に、いったい、どういった目的で上場をしているのか、今後どうしたいのか、はっきりわからないですが、日本にはこういう会社がいっぱいいるみたいですね。
東証が行う「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」で、今年2/15日に行われた会議の説明資料によると、今年の春にPBRが1倍を割っている企業には、改善するように通知をするみたいです。
https://www.jpx.co.jp/equities/improvements/follow-up/nlsgeu000006gevo-att/cg27su00000012ak.pdf
一方で、最近、上場企業のMBOによる非上場が増えていますので、Wealth Chatサービスのポッドキャストにて、その背景、目的、実際にどうやるかなど詳細を配信していきます。ご興味がある方は、ぜひこのメールにご返信ください。
今週もよろしくお願い申し上げます。